韓国政府、「MERSゴールデンタイム」36時間逃した
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.01 09:00
政府が中東呼吸器症候群(MERS)の最初の患者を確認するのに一日半を浪費したことが明らかになった。中央日報が国会保健福祉委員会の速記録を分析した結果だ。病院側が「MERSが疑われる」と保健当局に報告したが、患者が訪問したバーレーンはMERS発生国でないという理由でこれを無視した。MERS掌握に最も重要な初期に一日半をそのまま過ごしたため、潜伏期の接触者追跡開始時間が遅れ、その後すべての対策が次々と遅れた。MERS拡散防止の「ゴールデンタイム」を逃したのだ。
最初のMERS患者(68)は先月12-17日に病院3カ所を回り、17日に総合病院の応急室に行った。病院側は患者に高熱・せきなどMERSの症状がみられるうえ、中東のバーレーンを訪問したことを知り、18日午前、疾病管理本部に感染の確認を要請した。しかし疾病管理本部は「バーレーンはMERS発生国ではない」として応じなかった。その代わり12種類の他の呼吸器疾患ではないか検査するよう指示した。病院の調査ではその中のどの疾患にも該当しなかった。疾病管理本部は19日午後8時ごろ、検体を持っていき、翌日午前6、7時にMERS感染を確認した。匿名を求めた医療界関係者は「先月27、28日の病院感染管理学会で専門家が疾病管理本部の遅い対応を糾弾した」と述べた。