【社説】疾病管理本部のおろそかな対応がMERSの恐怖大きくした=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.05.29 13:17
中東呼吸器症候群(MERS・マーズ)の恐怖が広がっている。最初の患者が発見されてから1週間余りで患者数が8人に増えたこともあるが、この上なくおろそかな疾病管理体系のために恐怖がより一層大きくなっている。これまで発病した患者は最初の患者の家族と同じ病室を使った患者や医師など、密接に接触した人々だった。しかし28日、初めてMERS患者から10メートル離れた個室に入院していた患者がMERS判定を受けた。今回の事例により空気感染を否定する保健当局とは異なり、空気感染あるいは3次感染を懸念する疑念が高まっている。
保健当局の事後管理には大きな穴が開いていた。MERS診断を受けた3人目の患者の息子は高熱の症状により病院に行った後、中国出張に発った。彼は父親を見舞ったにもかかわらず隔離対象とされることもなかった。高熱の症状で保健所に電話で知らせたが、保健所側は大学病院に行ってみろと話し、その後保健当局に報告さえしなかったという。また、彼に処置を施した大学病院の応急室でも担当医師がすぐに申告せず患者が出張に行った翌日に報告したということだ。申告義務者さえ碌に申告しなかったことにより、彼と接触した職場の同僚、飛行機の乗客、病院医療スタッフなど隔離対象者がどんどん拡大している。