【社説】歴史的な機会を逃した安倍首相の米議会演説
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.30 10:34
安倍晋三首相は歴史的な機会を逃した。アジア諸国との不幸な過去を整理し、未来に進むことができる絶好のチャンスを失った。安倍首相は昨日、歴代の日本首相で初めて米議会上下両院合同会議で演説し、スピーチのほとんどを米日関係に使った。日本の侵略と植民地支配でアジア諸国が受けた苦痛には一言述べる程度で終えた。終戦70年を迎えて周辺のアジア諸国と和解できる機会を自ら蹴った格好だ。
安倍首相の昨日の演説はかなり以前からアジア各国国民の耳目を集めてきた。口からどんな言葉が出るのか誰もが注目した。米議会でする演説であるだけに両国関係に焦点を合わせるのが当然かもしれないが、それでも終戦70年に米上下院でする初めての演説であるだけに、より大きな意味を込めるものと期待した。戦争に対する反省を土台に世界の平和に寄与するという確約が真正性を帯びるには、日本のために苦痛を受けた隣国の人々に対する謝罪と反省の心が込められるべきだった。