【コラム】歴史の責任を回避する安倍とエルドアン(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.28 08:40
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相、ニューヨークタイムズのニコラス・クリストファー・コラムニスト、フランスのエドゥアール・バラデュール元首相。彼らの共通分母はアルメニアだ。国籍は違うが、すべてアルメニア系だ。多かれ少なかれ体にはアルメニア人の血が流れている。米国の世界的なテニス選手だったアンドレ・アガシ、ロシアのチェス英雄ガルリ・カスパロフ、フランスのシャンソン歌手だったシャルル・アズナブールとシルヴィ・バルタンの根もアルメニアだ。
この人たちの故郷は黒海とカスピ海の間のカフカス山岳地帯にある。イエスの弟子だったタデオとバルトロメオの殉教で初期にキリスト教が伝えられたところだ。全世界のアルメニア人は約1000万人。1991年のソ連解体で独立したアルメニアに住んでいるアルメニア人より、ロシア・米国・フランスなど約70カ国に散って暮らすアルメニア人の方がはるかに多い。第1次世界大戦当時、オスマントルコ(現在のトルコ)で発生した「アルメニア大虐殺」の後遺症だ。
1915-23年、オスマン政府による強制移送と集団虐殺および虐待で、最大150万人のアルメニア人が命を失った。今日、各国に居住するアルメニア人のほとんどが、当時トルコ国外に避難した生存者の子孫だ。青天の霹靂のような1915年の大虐殺は、アルメニア人に消えないトラウマとして残っている。