【コラム】ベトナムから韓国に来た2人(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.04.26 12:34
長い時間が過ぎても忘れられないことがある。何十年が流れてもきのうのことのようで、消したくても消せない傷のようなものだ。ベトナム戦争も筆者にはそうした記憶のひとつだ。
1992年12月22日、韓国とベトナムが修交した。当時の李相玉(イ・サンオク)外務部長官はハノイで修交声明に署名した。筆者は李長官に同行していた。最大の関心は過去史だった。出入り記者は多くの討論をした。韓国としては初めて海外に軍隊を送って戦った国だ。修交する前にどうにか過去史を整理しなければなければならないと考えた。しかし李相玉長官の発言は意外に簡単だった。「一時的に不幸だった時期があったことを遺憾に考え、未来指向的へと発展させる必要があります」。