【社説】セウォル号追悼と暴力デモは区別すべきだ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.20 14:48
私たちはなぜ悲しい「セウォル号から1年」を、犠牲者への敬けんな追慕と哀悼の情で過ごすことができないのか。大韓民国の国民の水準と実力は本当にこの程度しかないのか。セウォル号から1年を迎えた16日から週末にかけて続いた追悼集会は結局、暴力デモへと変質した。先週末ソウル光化門(クァンファムン)広場に集まった8000人余り(警察庁集計)は、追慕をこえてデモに加担し、「朴槿恵(パク・クネ)退陣」のスローガンを叫び、一部のデモ隊は警察バスを破壊して太極旗を燃やしたりもしたし、警察はカプサイシン(催涙スプレー)や水大砲で対応するなど典型的な暴力デモの様相に広がった。この過程でセウォル号犠牲者の母親が肋骨を折るけがを負い、機動警察とデモ隊の負傷者も続出し、100人余りが警察に連行された。
私たちは追悼集会を暴力デモに引っ張っていったのは外部勢力の介入があったということに注目する。この日デモを導いたセウォル号惨事国民対策会議と4・16連隊の主導勢力の中には、2008年にBSE(牛海綿状脳症)デモを率いたり一部左派団体の要人が相当数含まれていたりしたという。警察は連行された100人余りのうち80人余りが遺族ではない一般人や外部団体所属だと明らかにした。専門のデモ屋がセウォル号遺族らの悲劇を社会対立誘発と反政府闘争の手段として利用した「非人道的形態」をこれ以上、見過ごしてはいけない。