【コラム】世界を知ってこそ国が生きる=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.06 10:08
最近になって中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)加入と米国の高高度ミサイル防衛(THAAD)体系配備に対する国論が入り乱れている。こうした中で朴槿恵(パク・クネ)大統領はこのほど「強大国の間に挟まれ『大変なことになった』という必要はない」と述べた。周辺強大国の顔色をうかがいわれわれ自らの利益より彼らの反応を先に心配して右往左往する必要ないというもっともな言葉だ。ただしこの話は強大国間の利害相反で起きた外交的挑戦を柔軟な戦略的思考にともなう能動的外交でうまく克服するだけでなく、むしろこれを活用することができる知恵が前提にならなければならない。
周辺を強大国で囲まれた韓国は生まれた時から彼らをよく知り外の世界の変化にあらかじめ対応できる格別な知恵と外交力が必要な国だ。それにもかかわらず、壬辰倭乱と丙子胡乱、そしてついに国まで失うことになった辛い歴史的苦行だけでなく、最近の1990年代末に体験した通貨危機も突き詰めれば韓国の政策当局と企業が急変してきた世界経済環境の変化をあらかじめ予想ししっかりと対応できなかった結果もたらされた事態ではなかったか。