「花のように大切な慰安婦女性の人生、海外にも知らせなければ」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.01 09:17
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ユン・ホンジョ代表が自社マリモンドのタンブラーを手にユーモラスなポーズを取っている。テーブルの上のモバイルケースとユン代表が抱いているクッションは全て慰安婦被害女性の押し花作品のイメージに基づいて製作された。
「私は花が好きです。こんなふうに花を触っていると気分も良く、何の憂いも感じなくて本当にいいですね」。故シム・ダリョンさんが生前に話していた言葉だ。平たく押して乾燥させた花びらで絵を制作しながら、高齢のシムさんは少女のように笑った。シムさんは旧日本軍慰安婦被害者だった。しかし、被害者である前に花が大好きな1人の「女性」だった。
押し花は慰安婦被害女性の園芸療法過程の一つだ。雑貨を取り扱うマリモンド社のユン・ホンジョ代表(29)は2011年末に大邱(テグ)のあるNGO(非政府組織)団体が所蔵していた彼女たちの押し花作品を見た。故キム・スンアク、シム・ダリョンさんの作品だった。美しかった。名のあるアーティストが描いたといっても信じられるほどの作品だった。ただ飾っておくだけではもったいないような気がした。団体から作品イメージをもらい、そのイメージをパターン化してモバイルケースやタンブラー、ノートなど雑貨を製作し始めた。
その中でも、シムさんの作品は今年初めに「スジのフォンケース」として突然人々の脚光を浴びることになった。ガールズグループmiss A(ミスエイ)の人気メンバーであるスジの「空港ファッション」写真が発端だった。スジの空港ファッションよりも人々の目を引いたのは彼女が手にしていた華やかな花模様のモバイルケース。このケースはシムさんの押し花作品「花瓶の花」からイメージを取ってきたものだった。このケースがどこで売られているものなのかが伝わると、注文が殺到した。その時のことを考えると、今もユン代表は唖然とした驚きを隠せない。「在庫が残らなくて職員皆、右往左往しました。まだスジがどのようにしてそのモバイルケースを使うようになったのか謎です」。スジの所属事務所さえ「スジの個人所蔵品なので、本人が直接購入したものなのか、ファンがプレゼントしたものなのか、私たちも分からない」と明らかにした。