韓国外交部長官「米中のラブコール、ジレンマではなく祝福」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.03.31 08:56
外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官が30日、「韓国の戦略的価値を通じ米中双方からラブコールを受ける状況は決して悩みの種やジレンマではなく祝福だ」と話した。高高度ミサイル防衛(THAAD)体系、アジアインフラ投資銀行(AIIB)問題などで米中の間に挟まり決断を下せないという批判世論に正面から反論した心に決めた発言だ。
尹長官はソウルの外交部庁舎で開かれた在外公館長会議の開会あいさつで、「アジアとアジア太平洋地域は浮上する中国と復活する米国をともに受け入れるほど広い」としてこのように主張した。また「国益の観点からわれわれが正しいと最終判断されれば、明確に中心をつかみバランス感覚を持って、振り回されずに押し進めなければならない。高難度の外交懸案、高次方程式を1次元や2次元的に単純に眺める態度にあまり執着する必要はない」と話した。尹長官はAIIB参加決定を「高難度外交力が発揮された代表的事例」として挙げた上で、「最適な絶妙のタイミングで加入決定をし、すべての利害関係者に良い評価を受けた」とした。
尹長官は「国内の一角で19世紀的または冷戦的思考方式でまるで韓国が依然として大国同士の争いに巻き込まれていたり、サンドイッチ状態にあるように表現する場合もある。こうした敗北主義的、自己卑下的、さらには事大主義的な見方で韓国の能力と潜在力から目をそらすことに対しては毅然として堂々と説明するよう望む」と強調した。特に「苦悩がない無責任な批判にそんなに気を遣う必要はなく、こつこつと進むべき道を行けば良い」とも述べた。