【コラム】「デフレ」で国民を脅すのはやめよう=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.03.11 08:56
私の給料も少し上がるだろうか。崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)経済副首相の発言後、最低賃金は引き上げの方向が決まったようだ。実際、最低賃金は私とは関係ない。しかしひょっとして。賃上げドミノで私の給料も上がるのでは。崔副首相が望んでいるのもこのような効果ではないのか。賃金据え置き報道が出てから11日後の9日、サムスンが「賃金据え置きは事実でない」と釈明したのも、雰囲気を把握して取った措置だ。政府が押しつける理由は明らかだ。利下げしても財政を投入しても景気が回復しないと判断し、賃上げカードを使ってみようということだ。切迫感の表れだ。このような結論の前提は現在の韓国経済が最悪か、それに近いということだ。韓国経済は本当にその程度なのか。
崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)副首相は4日、「デフレ懸念のため心配が大きい」とし、賃上げ不可避論を展開した。2月の消費者物価指数が1999年7月以来15年7カ月ぶりの最低水準(0.5%)に落ちたのが発言のきっかけとなったようだ。しかし価格騰落が激しい農産物・石油類を除いた物価は1年前に比べ2.3%上がり、2カ月連続で2%台となった。原油安もやや落ち着き、3月の消費者物価は上昇局面に転じる可能性が高い。デフレは景気低迷の中で「持続的な」物価下落だが、まだ韓国はそのレベルでない。崔副首相の発言が「計算された脅し」と判断する理由だ。