【噴水台】耐えられない政治の軽さ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.30 13:32
最近、年末調整の波紋を契機に韓国の政治の「哲学的貧困」が底まで露呈した。問題の発端である「増税のない福祉拡大」という現政権の原則からしてお話にならない。税金を増やさずに福祉を増やすために借金祭りをしたり、東海(トンへ、日本名・日本海)近海に油田でも掘り当てたりしなければならないような状況だ。ところが朴槿恵(パク・クネ)大統領は誰かに何か報告でも受けたのか「増税ない福祉拡大」が可能だと堅く信じたようだ。そのために政府が増税という言葉はとても言い出せずに租税の衡平性の強化(所得控除→税額控除への転換)や、国民の健康増進(タバコの値段引き上げ)とかいうきまり悪い名分で税収拡大に出たのは見るも憐れだ。
与野党も2013年末に税額控除に切り替える税法改正案を合意で通過させた時、これが事実上の増税ということが分からなかったはずがない。むしろ当時の民主党は所得税の最高税率課税表区間を3億ウォンから1億5000万ウォンに下げようと粘り強く要求し、ついに貫き通した。与野党の関心は増税の幅であって増税という前提自体には何の異議もなかった。