【時論】企業利益還流税は果たして韓国の景気を回復させられるか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.30 10:51
政府立法案でいわゆる企業利益還流税が提案され、今年から施行されることになった。法案の主な内容は企業留保利益のうち投資、配当、賃金引き上げに使われない留保利益に対して10%の「課税」をするということだ。これは税法改正といっているが、実際は刑罰規定だ。特定の行為をしないことに対して罰金を賦課するのは税法でなく刑法上の不作為犯の処罰規定であるためだ。
米国で最も尊敬されている最高裁判所判事であるラニード・ハンド判事は「留保利益税は株主配当課税を意図的に回避するのを防止するための刑罰規定であるため故意が要件でなければならない」という点を明示したことがある。この法律の立法趣旨を見ると、政府案説明で「景気低迷が長期化し、活発な企業投資が行われていない。そのため企業所得は家計所得に還流されないので民間消費が萎縮している。このような国民経済の悪循環を解消するには、政府が企業利益余剰金の使用に対して政策的に介入する必要がある」としている。すなわち景気回復のためには政府が企業所得を投資と消費に投与されるようにしなければならないということだ。国会審議過程では政府案に対する特別な反対がなく、原案通りで通過した。