韓日オーケストラのドリームチーム…ハーモニーで歴史対立溶かして
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.20 09:34
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ヴァオリニストのクォン・ヒョクジュ(写真左)、チェリストの辻本玲
ブラームスは54歳のときに自身のバランス感覚を試してみた。彼の最後のオーケストラ作品となった二重協奏曲(1887年)でだ。この作品はオーケストラとヴァイオリン・チェロのソロが共演する形式だ。ブラームスはヴァイオリン・チェロのどちら側にも一方的な主導権を与えない。2人は同じ比重で登場する。
ソウル国際音楽祭のリュ・ジェジュン芸術監督(45、作曲家)はこの「バランス感覚」に注目した。そしてヴァイオリン・チェロをそれぞれ韓国・日本の演奏者に任せた。31日、ソウル国際音楽祭の閉幕公演「韓日合同オーケストラハーモニーコンサート」で演奏する。ヴァオリニストのクォン・ヒョクジュ、チェリストの辻本玲が共演して新鋭の石川星太郎が指揮する。リュ監督は「この作品は、ブラームスがオーケストラ作曲の境地に立った時に出てきたものだ。これほどのバランス感を見せる作品はない。韓日問題で互いの立場を対等に見ようというメッセージを与えようと思う」と説明した。
韓日合同オーケストラは韓日修交50周年を迎えて企画された。団員は計80人。韓国の64人、日本から18人が集まった。弦楽器はすべて韓国人、管楽器は日本人が分かれて担当した。団員の面々もハイレベルだ。韓国からは水原(スウォン)市響、富川(プチョン)フィル、ソウルバロック合奏団、そして日本のNHK交響楽団、東京フィル、東京メトロポリタンシンフォニーなどで活動中の演奏者たちだ。リュ監督は「両国のオーケストラ演奏者が公式に合同演奏するのは今回が初めて」と話した。