【グローバルアイ】日本で伸びをする『茶色の朝』の警告
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.13 09:00
日本人の愛犬に対する愛情は格別だ。町内の公園に行けば人が半分、犬が半分だ。幼い子どものようにベビーカーに乗せちやほやと世話する。高級ペット用ベビーカーは50万ウォンを超える高額でも羽根が生えたように売れる。野外に遊び場を備えたドッグカフェは連日大変なにぎわいだ。焼いた牛肉とマッシュポテトなど飼い主と犬が一緒に食べられる5万~6万ウォンのファミリーセットは人気だ。毛色も顔付きもそれぞれ異なる犬の天国だ。
ペットを心から大事にする日本人に青天の霹靂のようこんなことが起きたならどうなるだろうか。ある日突然「茶色でない犬は残さずなくせ」という恐ろしい法律が公表される。いわゆる「茶色法」だ。黒と白、ブチの犬は茶色でないという理由だけで安楽死させなければならない。むごいことだ。童話の本にでもあるような状況だ。実際そんな童話の本がある。
1998年にフランスの小説家フランク・パブロフが発表した『茶色の朝』だ。2003年に日本でも翻訳出版された。著者はフランス民族主義極右政党である国民戦線が選挙で躍進すると強い懸念を示して本を書いた。茶色は極右のイメージを帯びる。ドイツのナチスの制服が茶色だった。このところ日本人が『茶色の朝』に再び注目している。日本政府の軍慰安婦強制連行否定、集団的自衛権行使容認、平和憲法改正の動きなど、右傾化が日増しに深刻化しているのと無関係ではない。極右団体の嫌韓デモとヘイトスピーチも内外の強い懸念を呼んでいる。