【コラム】韓国の経営権継承慣行、もう変わるべき(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.08 15:21
『絶望の国の幸福な若者たち』。題名に引かれて購入した日本の若者に関する本だ。社会学者である日本人著者は日本を「絶望の国」といった。狭い就職の門、40%に迫る非正社員、終わりのない不況に苦しんでいるからだ。なのにこういう国に住む若者が幸せとは。結論はぞっとする。青年が未来をあきらめたからだという。いくら努力しても出口がないため、未来への期待を捨てて、現在に満足して生きているということだった。
では、韓国の若者は。この本を読んでみると、韓国も日本に似つつあることが分かる。「以前ははるかに貧しかったという(大人の)指摘は間違った話ではないが、その時代の若者にはチャンスが多かった」「成長さえすればよいという考えで突っ走ってきたが、経済成長が突然止まると誰もが茫然自失した」など。「日本」を「韓国」に置き換えれば、そのまま我々の話だ。なら、韓国の若者も日本のように幸福なのだろうか。
東京のアジア開発銀行(ADB)研究所の朴在夏(パク・ジェハ)副所長は「そうでない」と断言する。低成長・高齢化が日本ほど進んでいないからか。チャンスの入り口がもう少し開かれているからか。正社員の夢をあきらめていない若者が多いからか。朴副所長はこれよりも経営権継承の慣行を挙げた。オーナーの家族という理由で20代で役員になる慣行が韓国の若者を不幸にしているという説明だ。一理ある指摘だ。日本も韓国の財閥のような同族企業がかなりある。上場企業の1割ほどだ。グローバル企業ではトヨタ自動車が代表的な例だ。しかし日本の継承慣行は韓国とは違う。