倒れるノキア、立ち上がったIBM…命運を分けたのは素早い変身(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.08 11:36
先月17日、東京のソニー本社。平井一夫社長が「今年は株主に配当をしない」という決定を発表し頭を下げた。ソニーが無配当を決めたのは1958年の上場後初めてだ。ソニーは今年度の業績で2300億円の純損失を予想している。昨年度より2倍に増えた赤字額だ。PC事業を売却しテレビ事業を分社化して反転を狙ったが、信じていたモバイル・コミュニケーション事業部門の業績が悪化し最悪の経営危機に陥ったのだ。
1980~90年代にソニーは「神話」だった。ソニーが創造した「ウォークマン」は既存のオーディオ市場の枠組みを変え新たな市場を作り出した。ブラウン管時代に見せたテレビ完成度は競合企業を圧倒した。しかし2000年代以降はアップルの携帯音楽プレーヤー「iPod」とサムスン電子のデジタルテレビにしっかりと対応できず衰退の道を歩き始めた。
ソニーが行くその道をモトローラ、ノキア、エリクソンも歩いている。かつては世界のIT業界で勢いに乗っていたが、いまではその輝きが失われている企業だ。変化を読めず現状に安住して市場から痕跡をなくす一歩直前や、過去の特許を利用して稼ぐ境遇に転落している。