過去最高位の訪韓、北朝鮮代表団の正体とは
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.05 11:32
アジア大会閉会式の4日に仁川の地を踏んだ北朝鮮代表団は、これまでに訪韓した北朝鮮代表団の中で最高位級に挙げられる。黄炳瑞(ファン・ビョンソ)軍総政治局長、崔竜海(チェ・リョンヘ)労働党秘書、金養建(キム・ヤンゴン)労働党対南担当秘書ら北朝鮮の主要行事の際に主席檀の前列に座る、北朝鮮の最高指導部3人が1度に来たためだ。韓国政府当局者は、「北朝鮮で労働党秘書は該当分野で最高位の職責だ。3人とも代表団を率いることができる位置にある人物だ」と話した。実際に2009年に金大中(キム・デジュン)元大統領が死去した当時、金己南(キム・ギナム)党秘書が代表団を引率した。
今回の代表団構成について北朝鮮専門家らは金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が就任した2012年以降で初めての高位級の訪韓のため重量感を示したとみている。特に代表団の面々を考慮すると金正恩の南北関係復元の意志を誇示しメッセージを伝えるための次元という観測もある。アジア大会を祝う単純な閉会式出席ならば国際オリンピック委員会などスポーツ関係者の方がふさわしいという理由からだ。
黄炳瑞総政治局長は名実ともに現在権力序列2位だ。党の中の党と呼ばれる労働党組織指導部軍事担当副部長と第1副部長を経て4月から総政治局長を務めている。党優位の国である北朝鮮で総政治局長は軍ナンバー1に挙げられる。2000年代初めに公開席上に初めて姿を表わした黄炳瑞は2010年に中将になってから2年で最高階級である副元帥に上がった。特に2011年に上将となった後、3月と4月に続けて1階級ずつ上がる破格人事の主人公だ。4月にはナンバー2と呼ばれた崔竜海を継いで総政治局長となったのに続き、先月には国防委員会副委員長まで上がった。金正恩の特別な信任を示すものだ。