【社説】「セウォル号」以後も依然として危険な海
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.02 15:27
全羅南道(チョンラナムド)の紅島(ホンド)の海上遊覧船の座礁事故を通じて私達が知ることがなったのは、セウォル号惨事で民間人は変わったが、官は「変わるふり」をしていただけという事実だ。船舶事故が起きるとすぐに近隣の船舶や島の住民ら皆が駆け付けて25分後に110人を全員救助した。民間の安全意識と救助に対する責任意識がどれほど強くなったのか見せるものだ。幸いなことだった。
しかしこの事故で、安全システムを作ると声を高めていた政府の安全意識と問題解決能力はどれほど情けないものか、白日のもとにさらされた。セウォル号惨事後、船舶安全対策を立てると大騒ぎをして5カ月余りたった先月、海洋水産部は沿岸旅客船の安全管理対策を発表した。旅客船の公営制を導入して沿岸旅客船の使用年数をこれまでの30年から25年に減らすなどが骨子だった。安全管理業務も海水部に一元化するといった。ところが実のところは沿岸旅客船166隻が対策に含まれただけで、それよりも多い1894隻に及ぶ遊覧船は安全対策の対象に含ませることもしなかったのだ。