【コラム】経済学者ピケティ、韓国の選択を尋ねる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.17 10:11
「この頃、韓国の経済学者がすることは経済学というよりは数学により近い」。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の青瓦台(チョンワデ、大統領府)政策室長をつとめた経済学者のイ・ジョンウ慶北(キョンブク)大学教授の批判だ。振り返ってみると大学時期に専攻した経済学講義は、要するに「数学との戦争」だった。経済学者は今でも変わりなく数学の領土で自らの帝国を建設しているのだろうか。
この教授の苦言は、トマ・ピケティ(Thomas Piketty)パリ経済学校教授から出たものだ。彼は15年間で何と300年間にわたる西欧資本主義国家の所得と富の資料を収集して分析した後、『21世紀の資本論』を書いて出した。歴史と政治、文学的な想像力を総動員した。ジェーン・オースティン、オノレ・ド・バルザック、マーガレット・ミッチェルの小説やテレビドラマまで引用した。重要な現実問題を無視して数学的・抽象的問題だけに没頭している経済学界の風土に警鐘を鳴らしたのが、この教授の指摘だ。