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自転車、速度制限無視したまま疾走…昨年だけで285人死亡=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.16 14:33
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9日午後7時頃。漢江(ハンガン)と炭川(タンチョン)が合流するソウル蚕室(チャムシル)総合運動場側の漢江沿い自転車道路。赤ん坊を抱いた30代女性が自転車道路を渡ろうと横断歩道の前に立っていた。しかし自転車同好会員と思われる10人余りが横断歩道を無視して時速30~40キロで走っていった。この女性は一瞬ビクッとした。30分間見守っていると、自転車道路の速度制限規定(時速20キロ)を無視した猛スピード疾走が茶飯事のようだった。

この日午後8時頃、ソウル江南区(カンナムグ)の良才川(ヤンジェチョン)の自転車・歩行者兼用道路でははらはらするような自転車の逆走も目撃した。安全ヘルメットを着用していない運転者も多く、日が暮れても照明灯なしで疾走する自転車も多かった。約4メートル幅の狭い道路に自転車と歩行者が交錯した方向で通行するよう道路を設計しており、安全事故の危険性も高く見えた。それでも管轄する江南区庁は方向案内表示と看板を十分に設置しておらず事故リスクを高めている。自転車道路は2010年の1万3037キロ(5392路線)から昨年は1万8281キロ(6969路線)と短期間に大きく増えた。自転車人口が1000万人を超えたという業界推算もある。だが自転車の安全文化は量的膨張速度について行けず、依然として後進的だ。

 
安全に鈍感な猛スピード走行は日常的になった。競走用自転車である「ロードバイク」が流行しながらさらに深刻化している。さらに50~60キロで走る1000万ウォン(約100万円)台の輸入自転車もある。「過ぎ去りますね」と言ったりベルを鳴らしたりする追い越し自転車はそれなりに良識的だ。何の気配もなく速いスピードで近づいてくる「幽霊追い越し者」も多い。前の自転車と反対側からくる自転車の隙間を妙技のように抜き去る「つわもの」も多い。自転車に乗って漢江公園にしばしば行くというイさん(30、女性)は「突然追い越されると、ダンプトラックに追い越される感じがする」と話した。

夜になると漢江沿いの自転車道路周辺には酒宴の場が広がる。10日午後11時頃、ソウル纛島(トゥクソム)の漢江公園。地面に囲んで座った自転車族が缶ビールを飲んでいた。

ある男性は「車でもなく自転車なのだから…」と話していた。だが自転車の飲酒運転を軽く見ているとさまざまな事故につながりかねない。

安全行政部集計によれば昨年だけで1万3852件の自転車事故が発生し、自転車運転者285人が亡くなった。2010年以降、毎年事故が増加している。現行の道路交通法上で自転車は「車」に分類されている。道路交通法上では自転車の飲酒運転も違法だが処罰規定がない。猛スピードを出しても制裁案がない。

韓国交通研究院のシン・ヒチョル自転車交通研究センター長は「自転車利用者はどんどん増加しているが、市民の安全意識と法の制度は足踏み状態」と指摘した。

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