【コラム】韓国経済は日本型の景気低迷? デフレーションという名の鹿(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.09.09 08:10
デフレーション(deflation)とは「持続的に物価が下落する状態」だ。インフレーション率が「マイナス」という意味だ。物価上昇速度が落ちる「ディスインフレーション(disinflation)」とは違う。デフレが怖いのには理由がある。まず、負債の実質価値を高める。このため事実上、負債の負担が増える。韓国のように家計負債が大きい場合、深刻な問題になるおそれがある。二つ目は、価格下落が企業の営業利益を減らし、企業活動を委縮させ、低成長を招くからだ。
デフレの原因はいくつかある。消費や投資が委縮する時、需要委縮→価格下落というパターンが形成される。さらに発展すれば、低成長のため賃金が減り、これが所得減少をもたらし、また需要が減少する「需要縮小→価格下落→賃金縮小→所得縮小→需要縮小→価格下落」のサイクルが発生する可能性がある。いわゆる「デフレスパイラル(deflationary spiral)」だ。多くの人が懸念するケースだ。
通貨供給の縮小または通貨買い占め(hoarding)もデフレを招く。金本位制度の下で硬貨の急激な国外流出(あるいは買い占め)が発生し、デフレがもたらされた前例は歴史的に非常に多い。そのほかにも、1870-1900年の米国のように生産性や経済効率性の増大(商品供給増加)で価格が落ち、デフレが発生したりもするが、こうしたデフレは悪くない。