ハリウッド女優やトップモデルなどスターの私的な写真が大量にオンラインに流出して米国の芸能界が大騒ぎになっている。英紙テレグラフはオスカー賞受賞女優であるジェニファー・ローレンスのヌード写真をはじめ、セレブら約１００人の個人写真がオンラインに公開されたと報道した。写真流出被害者の中にはポップスターのリアーナ、スーパーモデルのケイト・アプトン、テレビスターのキム・カーダシアンらが含まれいていることが分かっている。

これより大きな問題はその流出経路だ。テレグラフによると、匿名のハッカーはアップルのオンライン保存システムであるｉＣｌｏｕｄを通じてセレブのスマートフォンにある写真に接近した。ｉＣｌｏｕｄはｉＰｈｏｎｅとｉＰａｄにある写真や電子メールなどの情報をオンライン空間に自動で保存するサービスだ。インターネットにつながっていればいつどこでも情報への接近と使用が可能だ。ｉＰｈｏｎｅとｉＰａｄに別々に入っている情報を統合できるという点でアップル戦略の核心要素でもある。

ｉＣｌｏｕｄのハッキングは簡単な問題ではない。すでに数多くの利用者がセキュリティー性を信じて個人情報をｉＣｌｏｕｄに入れているためだ。アップルは非常事態になった。ｉＣｌｏｕｄのハッキングが事実なら、アップルが心血を注いで準備してきた９日の「ｉＰｈｏｎｅ６」の公開に冷水を浴びせるおそれがある。

アップルはｉＣｌｏｕｄがハッキングされたのかどうか調査中だ。アップル広報担当者のナット・ケリス氏は「我々はユーザーのプライバシーを非常に深刻に受け止めている」と話した。米連邦捜査局（ＦＢＩ）も今回の事件を捜査中だと明らかにした。ＦＢＩが捜査を確認するのは異例のことだ。ＦＢＩのローラ・エイミラー氏は「大衆の関心が大きい事案なので捜査中であることを知らせることにした」と説明した。