【旅行】ショッピングだけの明洞…モダンボーイのロマン時代の思い出に浸る(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.21 17:30
20日午後、ソウル明洞(ミョンドン)。乙支路(ウルチロ)入口から中央路(チュンアンノ)につながるショッピング通りはいつものように人であふれかえっていた。道に沿って建物の1階ごとに立ち並ぶ化粧品店の前には、従業員が出てきて中国語や日本語で高い声で客引き行為をしており、近隣の道路には団体観光客が乗ってきたバスが列をなして停車している。文化体育観光部によれば昨年、外国人観光客のうち82.8%が明洞を訪れた。目的は断然、ショッピング(82.5%)だ。だが、それなりに外国人が明洞で接することのできるエキゾチックな体験といえるようなものは「トルネード・ポテト」や「30センチソフトクリーム」といった露店の食べ物ぐらいだった。ここが100年の歴史を持つ大韓民国の首都の中心であることを伝えられる文化コンテンツの不在が、すぐに分かってしまう。明洞は外国人が最も失望した観光地の3位(2013年)に上がった。中央路で会ったフランス人観光客(27)は「明洞はどこの国に行ってもみられるものが1カ所の集まっているような印象」としながら「この頃は中国人観光客のショッピング地としてのみ機能するようだ」と話した。
しかし明洞には、私たちがよく知らない別の通りがある。中央日報が「ソウル市が選定した未来遺産」と「政府が指定した文化財」を通して「明洞の別の動線」を提案する理由だ。この通りには、朝鮮末期から100年以上かけて蓄積されたコンテンツがあふれている。朝鮮銀行(韓国銀行)本館と第2別館、三越デパート(現・新世界デパート本館)、朝鮮貯蓄銀行(現スタンダードチャータード第1支店)が集まっている韓国銀行通り。ユネスコ会館やYWCA会館、明洞聖堂と主教館、明洞芸術劇場と三一路(サムイルロ)倉庫劇場に至るまで1.3キロの短い動線にこうした遺産が全て含まれている。京畿(キョンギ)大学のオム・ソホ教授は「それぞれの文化財を構成して1つのブランドにすることこそ、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長がいつも強調している創造経済ではないのか」と指摘した。