【コラム】銀行を新たに作ってはいけないのか=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.10 15:27
韓国の金融産業は今、総体的な難局に直面している。お金を稼げずリストラの嵐だ。銀行の収益性は東南アジアの銀行にも遅れをとり、世界最低水準に落ちた。内部統制システムが瓦解して顧客情報が頻繁に流出するかと思えば、天下りでやってきた最高経営陣は見苦しい権力争いに時間も忘れて没頭している。政府や政界が金融会社の営業に「ああしろ、こうしろと口出し」するせいで庶民は制度金融圏の外に押し出され、貸付業者だけが腹を肥やしている。
銀行を筆頭とした金融産業は、経済の心臓であり血脈だ。だから政府は通貨危機の後に公的資金170兆ウォンを注ぎ込んで金融を生かしておいたのだ。金融が崩れれば経済が活力を失う。韓国経済が今、低成長の泥沼に深くはまっている主要因の1つがまさに金融産業の後進性だ。血液(市中の流動性)の総量は、いつになく豊富だ。だが心臓機能が弱くてうまく回らないと見ると、経済の腕や脚がしびれ、めまいが発生する。