【コラム】韓国外交、「部屋の中のゾウ」を直視するべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.07 08:04
中国に帰る習近平国家主席はほくそ笑んだはずだ。韓国で国賓待遇を受け、中国に戻っても激しく日本を批判する姿を見せている。韓国の立場でも、これほどなら会談は成功したという評価だ。まず北朝鮮の核問題において、昨年の「深刻な脅威」から一歩進んで「確固たる反対」という表現を引き出し、6カ国協議の再開で「条件の用意」という言葉にも合意した。ドレスデン宣言に対する間接支持を確保し、韓中FTA交渉の年内妥結など経済協力も強化した。
しかしまだシャンパンを開けるのは早い。外交に無料はないからだ。習主席の訪韓は、中国が5月のアジア信頼醸成措置会議(CICA)で出した「アジア新秩序」のリトマス紙だった。計算深い中国は今回の会談では、ミサイル防衛システム(MD)、アジアインフラ投資銀行(AIIB)、アジア安保協力体などの敏感な問題は直接的に取り上げなかった。韓国に譲歩するジェスチャーを見せたのだ。しかし計算書は間違いなく届くと考えなければならない。11月に中国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)会議で、中国は韓国の「アジア新秩序」への編入を露骨に要求する可能性がある。韓国が「小さな成就」を喜んでばかりいられない理由だ。