【コラム】切実さをすっかり忘れた韓国代表
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.30 13:20
2002年6月14日。韓国は最高の選手フィーゴ率いるポルトガルを1対0で制圧しワールドカップ韓日大会でベスト16に進出した。金大中(キム・デジュン)大統領はその日夜代表チームを訪ねた。喜びにあふれた大統領にキャプテンの洪明甫(ホン・ミョンボ)は頼んだ。「軍問題で困っている後輩の面倒を見てほしい」。次の日国会議員146人が兵役法施行令改正を政府に建議した。16日に国防部報道官は「国民の意思を考慮し兵役優遇を与えることにした」と発表した。洪明甫の建議から免除決定まで2日かかった。朴智星(パク・チソン)、宋鐘国(ソン・ジョングク)、薛ギ鉉(ソル・ギヒョン)、李天秀(イ・チョンス)、崔兌旭(チェ・テウク)、車ドゥリ(チャ・ドゥリ)、安貞桓(アン・ジョンファン)、李栄杓(イ・ヨンピョ)、玄泳民(ヒョン・ヨンミン)、金南一(キム・ナムイル)が受恵者だった。彼らはイタリアを準々決勝で破った。
10年後の2012年ロンドン五輪。洪明甫監督率いる五輪代表チームのロッカールームにはキム・グァンソクの『二等兵の手紙』が繰り返し流れた。兵役での恩恵を受けられる「五輪3位」に対する意志の表現だった。韓国は準々決勝で主催国の英国をPK戦の末に破り、3位決定戦では日本に2対0で勝った。海外メディアは「客観的に優勢な相手を相次いで倒した韓国の最大の競争力は兵役の恩恵」と評価した。