元慰安婦女性を「日本びいき」に化けさせた産経新聞
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.23 09:46
日本の産経新聞が22日付1面で、中央日報が9日付で報道した「慰安婦被害女性が死去…生存者54人に」の記事を非難した。「『日本びいき』ある元慰安婦の死 『反日』でひとくくり、1面トップ」という見出しの記事を通じてだ。右翼指向の産経が連載中のシリーズ「歴史戦 第3部 慰安婦・韓国との対話」の最初の記事だ。
記事は「(取材チームが)9日に韓国に着いて最初に受けた“洗礼”が大手紙、中央日報の同日付1面トップ記事だった」と始まった。日本軍慰安婦被害者のペ・チュンヒさんの死去を伝えた中央日報記事は、「これで政府に登録された慰安婦被害女性237人のうち生存者は54人(国内49人、海外5人)となった」とし、女性家族部の資料に基づき生存する被害者の姓と年齢、居住地を記載した名簿を掲載した。
産経記事はこうだ。「(生存者名簿の)中には、現在80歳と記され、終戦時には10歳か11歳だった計算になる女性もいる。日本人から見れば信じ難いが、韓国ではそれが受け入れられている。元慰安婦女性が共同生活を送る『ナヌムの家』で晩年を過ごしたペは実は戦後、自ら韓国から日本に渡って約30年間、日本で暮らしており、日本の演歌や軍歌が上手だった。『日本びいきなので、ナヌムの家では少し浮いていた』(関係者)という。ペと以前から交友があり、葬儀にも参列してきたという人物に会った。『彼女は「(朝鮮人女性を)強制的に連れて行ったなんて見てないよ」と言っていた。「日本を許した」とも話していた』。だが、韓国のメディアではこうしたペの一面は報じられない。中央日報の記事は、彼女の人となりには触れず、慰安婦となった経緯も考え方も生き方もそれぞれ違う女性たちを、『日本軍被害者』という観念的な枠組みでひとくくりにし、画一的に取り扱う。そんな韓国社会の姿勢は、それぞれの事情も複雑な心境もある元慰安婦を一人の女性として尊重しているのではなく、ただ『反日』のために利用しているのではないかとの疑問を禁じ得なかった」。