【コラム】サムスンが進んでいる道(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.12 14:03
李会長は日常経営に関与しない代わりに、人材を絶えず競争させ、組織の均衡を図った。一部の家臣に囲まれた側近経営をしなかった。戦略・財務・監査・研究など各ライン別に報告を受けた。李会長は過去にいくら大きな功績を立てても、その後に成果を出せなかったり、不正・事故を起こしたり、派閥を作る人たちは容赦なく切り捨てた。そのように退く人たちも反論はなかった。良い時期に生涯暮らせるお金を稼いだからだ。
サムスン式システム経営は容易に見えながらも、実行が難しい実験だった。他の財閥と対比される理由だ。少なくない企業オーナーが側近を通じて経営に細かく介入するのが普通だ。会社の金を自分の金と勘違いして金庫が混ざり、役職員への成果報酬も惜しむ。そのうちに家臣に弱点を握られ、結局、背任や横領で監獄の苦しみを経験したりもする。