【コラム】反対者の愛国心も活用すべき=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.04 14:21
朴大統領が分裂の危機から抜け出す出口は1つだけだ。首相を含む内閣を実力中心で構成して、大胆に権限を委任しなければならないということだ。過去のライバルや野党圏の人物も活用しなければならない。ところで今まで見せたリーダーシップには限界がある。大統領は、PK(朴槿恵)と法曹人が要職を一気に収めるという批判にもかかわらず最初から「PK+法曹人」である安大熙(アン・デヒ)元最高裁判事を首相候補者に指名した。「5カ月で16億ウォン」の前官礼遇疑惑も外すことができなかった。大統領自らが官僚マフィア清算を国家改造の核心で提示した直後のことだった。よっぽどでなければ姜昌熙(カン・チャンヒ)国会議長が「軍事政権でも地域配分はしたが…」と舌打ちしなかっただろう。チェ・ビョンヨル元ハンナラ党代表はメディアとのインタビューで「(大統領が)青瓦台(チョンワデ、大統領府)に入ってから変わった」「恐ろしい人だ」といった。大統領のこれまでの方式はオバマ大統領の超党派的な国政運営とこれほど違う。
大統領は首相の器として「国家改革の適任者で国民が求めている人」を探すという。国民が望む首相は、大統領とは考えの違う人かもしれない。明け方まで報告書に取り組む大統領が見逃している現実のすさまじさを知っている誰かを、切実に必要としているからだ。サッカーの試合の主審は、試合を支配する総司令官だ。だがオフサイドの反則は線審に任せる。より優秀だからではなく、より正確に見る位置にいるためだ。国政運営もこのような役割分担の当然な道理に従ってこそ、国民が安泰になる。憲法1条2項は「大韓民国の主権は国民にあり、すべての権力は国民から出てくる」とされている。権力を委任された大統領は、主人の意に忠実に従わなければならない。