NHK交響楽団のアリラン、韓日のすき間を狭める(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.03 09:26
サッカーは戦争を中断させられるというが、音楽はどうだろうか。音楽が、紛争や怒りを鎮めることができるだろうか。1日午後8時、ソウルの「芸術の殿堂」コンサートホールに集まった韓国と日本の聴衆は、長い間の不和で刺々しくなった韓日関係を少しの間だけでも忘れることができた。2時間半あまりの音楽という垣根の中で、人間として生きていく悲しみと喜びに、一つになった。8年ぶりに来韓したNHK交響楽団は、ここ数年間で両国の間に浮上した長年の葛藤を、短くも太い平和の旋律で、一瞬にして飛ばしてしまった。
この日午後7時頃から音楽会場のロビーに集まり始めた韓日の音楽愛好家たちは、音楽の女神の翼のもと国境や国籍を忘却する準備ができていた。セウォル号惨事で4月と5月を苦しみながら過ごした隣人を慰めようとNHK交響楽団は音楽会の冒頭にバッハの『G線上のアリア』を演奏した。その重厚な追悼曲が終わるとすぐに団員らは、客席と1つになって深い黙祷で犠牲者の魂をたたえた。