【コラム】北朝鮮が倒れれば国連平和維持軍が代案(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.05.30 14:22
2000年代初め、北朝鮮へのばらまき支援論争が大きくなると、韓国外交部の一部からは少し常識を逸するが奇抜な妙案が出てきた。北朝鮮軍に国連軍の象徴である青いヘルメットをかぶせて平和維持軍として活用しようというアイデアだった。国連平和維持軍として活動すれば1人当り1200ドル程度が派兵国に支払われる。先進国には少額かもしれないが、貧困国の基準からすると巨額の資金だ。パキスタン・バングラデシュ・インドが最大派兵国なのもこのような経済的な背景と無関係ではない。
軍事力だけは国際的な競争力を備えている北朝鮮だ。苛酷な訓練にも耐え抜いた北朝鮮軍なら、アフリカのような厳しい場所でも活躍できるのは明らかだった。軍規も厳しく一部アフリカ軍隊のように強姦や横領のような事故を起こす危険もはるかに少ない。成就さえすれば北朝鮮としては魅力的な外貨稼ぎに違いなかった。そのうえ「平和の使い」というイメージまで得ることができた。
韓国としてもなかなか悪くないカードだった。まず北朝鮮が外国で稼げば北朝鮮への経済支援を減らすことができた。ばらまき支援論争からも抜け出せるという意味だ。また国連平和維持軍を派兵するには人権侵害論争があってはならないという前提条件を満足させなければならない。充分ではないかもしれないが、北朝鮮内の人権状況改善の契機と考えてもよい内容だった。しかしこの案は2006年に水の泡となる。金正日(キム・ジョンイル)政権による突然の第1次核実験のせいだった。