【コラム】ウクライナ事態を横目に会心の笑みを浮かべる北朝鮮(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.03.18 14:58
記者はシカゴ大学のジョン・ミアシャイマー教授(66)に2回インタビューした。ハンス・モーゲンソー教授に続く現実主義の国際政治理論の大家に通じる人物だ。インタビューで彼は2つのことを強調した。1つ目が現実直視。私たちが望むようにではなく、ありのままの世の中を見ろということだ。国際政治現象を分析するのに「希望的観測(wishful thinking)」が介入してはいけないという忠告だ。2つ目は「易地思之」。立場を変えて考えることだ。だからだろうか。彼の答弁は、通念を打ち破るような破格の連続だった。何日か前の文章でも似たことを感じた。
ウクライナ事態に関してニューヨークタイムズに寄稿した文で、ミアシャイマー教授はロシアに対する米国の真正面対応は「大きな失敗(big mistake)」だと指摘した。ロシアの死活的な利害が絡んだ地政学的問題を、オバマ米大統領が国際法的見解からアプローチするのは国際政治の現実を無視した誤った政策だということだ。ロシアのプーチン大統領の立場としては、いかなる代価を払っても強攻以外に選択肢がないということだ。プーチンの強手に正面から対抗するよりは、ウクライナに対するロシアの戦略的利益を認めてウクライナを東西陣営の中立的緩衝地帯として維持する方が賢明な選択という忠告だ。危機的状況から勢力を得るのが当然だという名分論とはほど遠い主張だ。