【社説】世界は韓国の国会を中心に回ってはいない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.03.18 10:27
一般市民にはやや見慣れない「原子力防護防災法案」が国会を揺り起こしている。この法案の処理のために姜昌熙(カン・チャンヒ)国会議長は東南アジア4カ国公式訪問の日程を取りやめ、鄭ホン原(チョン・ホンウォン)首相はきのう与党セヌリ党の崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)院内代表と民主党の田炳憲(チョン・ビョンホン)院内代表を相次いで訪問し法案の速やかな処理を要請した。それほど緊急な法案ならそれまで政府とセヌリ党は何をしていたのか気になる。
選挙熱風、野党陣営統合などで寂寥としていた国会が突然忙しくなったのは、24日に朴槿恵(パク・クネ)大統領が出席する第3回核セキュリティサミットのためだ。韓国は2012年春の第2回核セキュリティサミットの開催国だった。李明博(イ・ミョンバク)大統領が議長を務めたこの会議には米国のオバマ大統領、ロシアのメドベージェフ大統領ら53カ国の首脳と潘基文(パン・ギムン)国連事務総長など4つの国際機関の代表が集まった。当時核セキュリティサミットは核物質防護協約と核テロ抑制協約を各国が批准することを決議し、特に核物質防護協約が2014年までに発効できるよう努力するという共同宣言を発表した。韓国は核物質防護協約の批准国ではあるがその協約を国内法的に保障するための原子力防護防災法案を国会で処理しなかった。総選挙が終わり大統領選挙を目前にした2012年8月、レイムダックに陥っていた李明博政権が提出したこの法案に国会のだれも関心を示さなかったのだ。