【時視各角】現代自動車の最大のライバルはサムスン電子(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.03.03 11:50
1月に米国の家電見本市CESに行ってきた産業研究院(KIET)のキム・ドフン院長は、「とてつもない変化を感知した」として興奮した。注目を集めたのは韓国が誇る曲がるディスプレーや韓国を猛烈に追撃してくる中国ではなかった。キム院長は、「サムスンのギャラクシーギアでBMW『i3』を制御する場面が最も印象的」と話した。良く言えば自動車と情報通信(IT)の融合で、冷静に言えば超巨大産業である自動車とITの正面勝負が秒読みに入ったということだ。
このところ世界の証券市場で最もホットな企業は米国の電気自動車のテスラだ。昨年株価が5倍に高騰し、年初の2カ月間で70%垂直上昇した。4カ月前のバッテリー火災も恐ろしいほどの疾走を妨げることはできなかった。設立後10年間に1度も黒字を出したことがない企業。販売台数もせいぜい2万3000台余りでの企業。そんなテスラの株式時価総額は310億ドルで、年産1000万台のゼネラルモーターズ(GM)の半分に迫る。
その秘密は「革新のアイコン」だ。既存の自動車メーカーは電気自動車を品揃え用の「おとり商品」と考えた。自分たちが支配するガソリン・ディーゼルエンジン市場を揺さぶらないよう電気自動車の性能を不格好に制限した。テスラはこうした常識をひっくり返した。外観だけ自動車をまねただけだ。その中にはリチウムイオン電池を惜しみなく敷き詰め高級スポーツカーに匹敵する性能を備えた。センターフェイシアの17インチ大型タッチスクリーンで車両のすべての機能を制御する。自動車を「走るIT機械」に完全に変身させたのだ。