【噴水台】外交戦の舞台となったソチ…4年後の平昌平和五輪を夢見る=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.02.11 13:20
古代オリンピックは平和の祭典だった。参加都市は不浄に触れないよう五輪期間中は戦争の中止と裁判・死刑執行を延期しなければならなかった。これに反すれば主催都市であるエーリスが罰金と五輪参加禁止処分を下した。だが、これは理想論であり、現実には力が物を言ったようだ。強大な軍事力を誇ったスパルタがこれを破ったがこっそりとやり過ごした。矛と盾を持ったスパルタの戦士らを叱りつけ罰金を徴収するのは並の度胸では大変だっただろう。このように理想より力が左右する国際政治の現実は当時もいまも違いはないように見える。
現在ロシアのソチで開催中の冬季五輪も事実上国力を誇示する外交戦の舞台になっている。ソ連崩壊後初めての五輪を招致したロシアのプーチン大統領は自信の中で影響力の拡大を試みているという評価だ。西側諸国の首脳はソチ訪問を拒否することでそうしたプーチンの勢いを折ろうとしている印象だ。その上現地を訪問した中国の習近平国家主席と日本の安倍晋三首相が神経戦を行うことでソチ五輪は残念なことに政治の色が強まってしまった。
問題はちょうど4年後に近づいた平昌(ピョンチャン)冬季五輪だ。88年のソウル五輪は和合の祭典として名高かった。80年のモスクワ五輪の西側ボイコット、84年のロサンゼルス五輪の共産陣営のボイコットを経て初めて東西両陣営が参加したためだ。平昌もこうした和合の伝統を継承し、平和の祭典になるよう知恵を集めなければならない。このため平昌五輪の文化行事を最初から持続的な世界平和祭典として宣言するのはどうだろうか。