【コラム】日帝時代の文化財海外流出を阻んだ澗松美術館がオンライン展…伝統文化の韓流、いざ第一歩(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.02.05 16:48
自分の客間を訪れた客に、目と心の保養となるものを何の代価もなく与えてくれるが、その客間は1年に2回計4週間しか開放しないという孤高の士、澗松(カンソン)美術館。ありふれた美術館のホームページさえ拒否していたこの士が、大切な書画や器物をオンライン空間に並べた姿に改めて驚く。月曜日からポータルサイトネイバーで開かれている「オンライン澗松文化展」の話だ。
澗松美術館がどんな存在かは、特に話す必要もないだろう。韓国の最も古い私立美術館〔前身である宝華閣(ボファガク)が建てられたのが1938年〕だというだけでなく、日帝時代に海外へ無差別に売られる危機に瀕した文化財を自身の財産をはたいて守った全ヒョン弼(チョン・ヒョンピル、雅号:澗松、1906~62)の魂が込められている場所だ。彼が守った文化財は、今回のオンライン展示にも出てくる『訓民正音解例本』(国宝第70号)、申潤福(シン・ユンボク)の『恵園傳神帖』(国宝第135号)、『青磁象嵌雲鶴文梅瓶』(国宝第68号)などそれこそ宝の中の宝といってもいいものだ。