韓国の大企業は“業績重視”…「研究減らして人材を事業部に再配置」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.02.04 10:40
先月21日、大田市儒城(テジョンシ・ユソン)の韓国電子通信研究所(ETRI)では正規職の研究要員24人を選ぶ公開採用会が行われた。この日一日だけで300人余りの博士級志願者が集まった。このうち100人ほどはサムスン総合技術院・LGディスプレイなど大企業グループ所属の研究員だった。この日に志願書を出したサムスン出身の40代研究員は「会社の研究所が、息の長い中長期研究プロジェクトを大幅に減らして研究人材を事業部門に再配置している」として「安定した研究のため、年収ダウンを覚悟してETRIに志願した」と打ち明けた。面接官をつとめたETRIのナム・ウンス部品素材研究所長は「似たような考えを持つ大企業研究所出身のエリート研究員の履歴書が、数百枚ずつ積まれている」と話した。
サムスン・LG・SKなど国内の大企業は区別なく次世代の主力事業を探すスパンがとりわけ短くなっている。これによって中長期研究開発(R&D)を受け持ってきた企業内組織が縮小・廃止されたり関連プロジェクトが暗礁に乗り上げたりする危機を迎えている。グローバル市場の競争がますます激しくなる中で、いつ成果を上げるか分からない中長期的な研究を回避しようとする傾向が明確になっている。