【社説】サムスン事件が見せた韓国の葛藤構造
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.02.01 10:35
旧正月連休は全国が全国に集まる特別な社会儀式だ。老若男女、貧富、保守・進歩、高・低学歴を分ける必要なく、すべての家族が集まる。こうした場で韓国社会が一度くらいは考えてみるべきことがある。批判を受けて消えたサムスンの大学総長推薦制だ。サムスンは「予期しなかった批判」とし「社会的な共感を得られなかった」と発表した。では、サムスンの失策として済ませればそれで終わるのだろうか。
サムスンと世界1位を争う米アップルが同じ制度を出したとしよう。ハーバード大から地方州立大まで推薦人数をサムスンのように分けたとすれば、米国でも反対がこれほど起きただろうか。そうではない。米国では問題にならなかったはずだ。もちろん両国は違う。米国には地方疎外や地域感情が韓国のように深刻でない。したがって単純な比較は無理かもしれない。しかし共通点も大きい。両国ともに大学の序列があり、両企業ともに自律性が保障された私企業だ。なら、韓国的な特殊性を考慮しても、サムスンにあふれた非難は合理的なレベルを越えるのではないのか。