仏トッド博士「中国、民族主義で内部葛藤の解消試みれば危険」(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.01.22 18:08
基本的に社会科学者の夢は占い師と同じだ。現実を記述して説明し、一歩進んで未来を予測することだ。双方とも技術・説明はかなり説得力があるようにうまくする。問題は未来だ。
「早ければ10年、20~30年以内にソ連・東欧圏は崩壊する」として東欧共産主義の消滅を1976年に占った学者がいる。フランスのパリにある国立人口学研究院(INED)のエマニュエル・トッド博士(62)だ。『最後の転落』を発刊した時、トッド氏はまだ25歳だった。2002年には『帝国以後』で米国が唯一超強大国の地位を喪失して新しい多極体制が到来して金融危機が発生すると予測した。彼は社会実状の微妙な変化まで見逃さない。ソ連崩壊を予測できたのは1970年に始まったソ連のえい児死亡率の増加などいくつかの指数の流れを分析し尽くした結果だ。
フランスの美食家ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン(1755~1826)は「君がふだん何を食べているのか言ってくれたら、君がどんな人なのか当ててみせよう」という言葉で有名だが、トッド氏に近代化以前の伝統社会の家族構造を知らせれば、その社会がどんな近代化の経路を体験することになるのかを記述して説明する。