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【社説】安倍首相の靖国参拝は時代錯誤的スキャンダル

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.12.27 09:54
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安倍晋三首相がついに靖国神社を参拝した。安倍第2次内閣発足から1年となる記念日の昨日、日本の軍国主義の象徴である靖国を電撃参拝したのだ。靖国神社には太平洋戦争のA級戦犯14人を含む日本が起こした各種戦争で亡くなった246万6000人が合祀されている。「積極的な平和主義」を旗印に世界平和に寄与するという彼が靖国を訪れて腰を曲げ頭を下げたのは、時代錯誤的なスキャンダルというしかない。

参拝を終えた後、安倍首相は「日本のために貴重な生命を犠牲にした英霊に尊崇の意を表わした」として「中国・韓国民の気持ちを傷つけるつもりは毛頭なかった」と話した。物の道理をわきまえない厚かましい弁解だ。日本の侵略戦争でぬぐうことのできない傷を負った周辺国の国民の目には、軍国主義と侵略の歴史を美化して正当化する反歴史的暴挙に映るだけだ。隣国民の気持ちを毛の先ほどでも推し量ったのであれば、所信を引っ込めて参拝を自制するべきだった。「易地思之」(相手の立場になって考えること)という最低限の道徳的な規範で見ても、到底許されない破廉恥な行為をしたのだ。

 
周辺国と国際社会の反対や引き止めにもかかわらず、靖国参拝を押し切ることによって安倍首相は後戻りのできない橋を渡った。人に配慮しないでひたすら自身のことだけを考える排他的で独善的な極右強硬論者であることを、天下に告白した格好になった。高い支持率に酔ったせいなのかは分からないが、彼の誤った選択が追い立てる逆風を考えれば自身の足元を踏んでしまったと見るしかない。

韓国政府は異例ともいえる政府報道官の声明を通じて強い怒りを表わした。中国政府は歴史の正義と人類の良識に挑戦する行為だと糾弾した。周辺国との関係が悪化するのは明らかだ。首脳会談さえ開けない非正常的な状況が続くことで、過去の歴史と領土問題をめぐる葛藤も深刻になるだろう。すべての責任は時代錯誤的な選択をした安倍首相自身にある。

安倍首相は、中国と北朝鮮からの威嚇を前に出して軍事大国化への歩みを加速化してきた。「積極的な平和主義」を盾にして集団的自衛権の確保に心血を注いできた。しかし周辺国は、侵略の歴史に対する反省が前提にしていない積極的平和主義の真正性に疑いの眼差しを送ってきた。安倍首相は靖国参拝を断行することによって積極的平和主義の虚構性を自ら認めた格好になった。軍国主義的な侵略を美化しながら平和を叫ぶのは自己矛盾だ。

安倍首相の誤った選択によって北東アジアの未来はより一層不透明になった。韓中日の協力はもちろん、韓米日の三角同盟もはるかに遠い状況になった。米国の北東アジア安保構想も、支障が避けられない展望だ。それでも、むやみに互いに後ろ指だけを差して放置しているわけにはいかない。真に北東アジアの未来を考える良識ある市民が出てきてでも、突破口を見出さなければならない。

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