張成沢（チャン・ソンテク）が処刑され、夫人であり金正恩（キム・ジョンウン）第１書記の叔母の金敬姫（キム・ギョンヒ）労働党書記の去就が注目されている。数カ月間にわたり公式席上に姿を現さず同伴退陣説も出ている中、「白頭血統」の「代母」として役割が強化されるという見方もある。

金敬姫はその間、金正恩政権の背後の核心として注目されてきた。金正日（キム・ジョンイル）総書記の権力継承当時も、継母の金聖愛（キム・ソンエ）と異母弟の金平一（キム・ピョンイル）の一派を牽制・粛清するなどの役割をした。情報当局は、金敬姫が昨年の党代表者大会で党中央委員会組織書記となり、党に対する指導・検閲・統制権を握ったとみている。

黄長ヨプ（ファン・ジャンヨプ）元労働党国際担当書記とともに脱北した金徳弘（キム・ドクホン）元労働党中央委資料研究室副室長も昨年４月、「金日成（キム・イルソン）主席の死後、党中央委で金正日と金敬姫の共同統治の地位が秘密裏に発表された」とし「２０００年度序盤にすでに組織指導部長を引き受け、今は金正日が持っていた組織書記職を引き受けることになった」と主張した。

検閲・統制権を持つ金敬姫が金正恩の実兄の金正哲（キム・ジョンチョル、３２）とともに張成沢の死刑に主導的な役割をしたといううわさも出ている。

張成沢の処刑で離婚説も注目されている。脱北者の間では、張成沢の女性関係で葛藤が多かったうえ、２００６年に一人娘の張琴松（チャン・グムソン）がフランスで自殺した後に決別したという噂が広まっている。

金徳弘元副室長は「すでに金敬姫と張成沢は離婚し、金敬姫の夫は別にいる」とし、尹相ヒョン（ユン・サンヒョン）セヌリ党院内首席副代表も最近、「別居中だと聞いている」と話した。

一方、柳吉在（リュ・ギルジェ）統一部長官は１３日、国会外交統一委員会に出席し、金敬姫と李雪主（リ・ソルジュ）の行方について「確認することはできない」と答えた。