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【社説】いまは国の安危を心配する時=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.11.28 10:24
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韓半島周辺情勢が緊迫している。領土と過去史をめぐる韓日中対立に域内主導権をめぐる米中競争の構図が重なり北東アジアの緊張の波は高まっている。日本と領有権紛争中である尖閣諸島(中国名・釣魚島)が含まれた東中国海一帯を中国が自国の防空識別圏と宣言し日中対立は一触即発の危機状況に至っている。小さな誤解や判断の錯誤があっという間に武力衝突へと飛び火しかねない厳しい状況だ。米国が中国の措置を自国の利益と直結した重大な問題として受け止めながら米中対立も表面化している。米国は戦略爆撃機のB-52機2機を事前通知なく中国が宣言した防空識別圏に急派する武力示威まで行った。

韓国にとっては離於島(イオド)が足下の火だ。実効的に管轄しているのに離於島は韓国の防空識別圏から抜けている。離於島が日本だけでなく、中国が新たに宣言した防空識別圏にも含まれ、3国間の対立構図は一層複雑になった。韓国政府は韓国の防空識別圏を離於島まで拡大することを検討すると明らかにしたが、この場合中国・日本との衝突は避けられない。日本の防空識別圏を独島(ドクト)まで拡大しなければならないという主張がすでに日本の政界の一部から出ている。さらに深刻な問題は中国が西海(ソヘ、黄海)に対しても防空識別圏を拡大する場合だ。西海上の防空識別圏が中国と重なる場合、韓国の安保にも深刻な制約が懸念される。韓中関係にも致命打になるほかはない。

 
領土主権に関する限りだれも譲歩は難しい。現状維持を前提に対立を緩和し管理していくしかない。だが、現在の北東アジアには過去の怨恨と民族主義感情に国民的自尊心が複雑に絡まっている。高度な外交力が要求される状況だ。特に米国と中国、中国と日本の間で国益を守らなければならない韓国としては賢明で冷徹な外交が必須だ。

この点で朴槿恵(パク・クネ)政権の対応は失望的だ。首脳間対話すらない韓日間の極端な対立状態が長期化し米国の態度にも微妙な変化が感知されている。日本の集団的自衛権行使と軍事的役割強化を容認するなど日米関係は急速に強化されている。韓米関係が相対的に弱まる中、離於島問題などで韓中関係まできしめば韓国は深刻な外交的孤立に陥る。

朴槿恵政権が発足して10カ月を超えたが与野党政界はコメント問題と退行的従北議論の沼に落ち互いに向けた憎悪の拳を振り上げ続けている。身内のけんかに気を取られて外から押し寄せている高波に振り返ってみられずにいる局面だ。韓国という共同体の未来を考えるならば大統領自身から非常な状況認識を持って国の運命と安全と危機を管理しなければならない。これ以上消耗的政争にしがみついている時ではない。

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