【コラム】中国をどのように読むのか=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.11.27 13:19
今年も数日過ぎればカレンダーは1枚を残すだけになる。2013年の韓中間最大の事件は何か。官房では当然朴槿恵(パク・クネ)大統領の訪中を挙げるだろう。それでは民間次元では? 筆者は小説『ジャングル万里』の誕生を挙げたい。小説はジャングルのような中国を舞台に韓国の企業家が展開するビジネスの話が概要だ。しかし本格的な企業小説ではなく、だからと文学的香りがあふれるものでもない。あらすじはそれほど興味深いものではない。
通常、中国を語る本は1万冊だけ売れても「大ヒット」だ。ところが7月中旬に出されたこの小説は4カ月で90万冊近くが売れた。年内に夢の「ミリオンセラー」達成も可能なようだ。来年春には中国語に翻訳され14億中国市場攻略にも出る。『ジャングル万里』が不況中の不況という韓国の出版市場で大ヒット中の大ヒットとなった理由は何か。ある者は作家鄭廷来(チョ・ジョンレ)のパワーを挙げる。『太白山脈』と『漢江』を超え中国まで駆けて行った彼が話す中国の話のため期待を持って読むことになったということだ。
中国ビジネスを素材にしたためという分析もある。しかし多くの人々が小説のパワーを語る。一言ですらすら読めるということだ。中国に対し普段から持っていた気になることが小説の登場人物の口を通じわかりやすくてまた味わい深く解説されているという話だ。脈絡はやや異なるが、「小説は一大発明だ」と述べた毛沢東時代の中国の情報責任者である康生の言葉が思い出される。習近平国家主席の父親の習仲勲副首相を没落の道に歩ませた有名な言葉だ。