【コラム】「キムチ騒動」の思い出…成熟した消費文化が必要な時=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.11.01 14:04
今から3年前の2010年秋、全国では野菜のハクサイ価格の高騰で「キムチ疲労」を病んでいた時だ。英国や日本など海外メディアの取材も受けた。おもしろいのは、彼らは揺らぐハクサイ価格に関心があったのではなく、韓国の国民感情や反応に焦点を合わせていたという点だ。不足するハクサイを買うためにスーパー前につくった長い行列や緊急輸入措置などが、彼らにとっては見慣れぬ珍しい光景に見えたようだ。韓国の消費形態が海外トピックのネタにならなければならない現実を、ただ認識の差とだけ受けとるにはほろ苦さが大きかった。
2005年の寄生虫騒動にさかのぼってみよう。当時、中国産のキムチから鉛や寄生虫の卵が検出されたという発表が出てくるやいなや、一波万波で全国が揺らいだ。国内産ハクサイにまで火の粉が飛び散ると国民は不安になり、食堂ではキムチを最初から出すこともなかった。全国で対策準備と原因究明に苦心したが、究極的な解決法を見出すことはできなかった。鉛と寄生虫の卵が入り混じった中国産キムチを誕生させた主犯が、安物の単価に合わせろと勧める輸入業者と韓国内の消費企業などであったことを否定できなかった。