憲法裁判所長「1965年韓日請求権協定、戦争犯罪にフタをするものではない」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.10.31 08:36
パク・ハンチョル憲法裁判所長が米国ハーバード大学で、日本軍の慰安婦強制動員の過去の歴史を否定している日本政府を痛烈に批判した。29日(米国時間)、米国マサチューセッツ州ケンブリッジにあるハーバード大ロースクールで行った「女性人権侵害回復のための国家の義務」というテーマの特講からだ。この日の彼の講演は、2011年8月30日に憲法裁判所が下した宣告を説明する場であった。当時、憲法裁判所は第2次世界大戦の時に日本軍に連行されて行った韓国人慰安婦が日本政府に対して正当な賠償請求権を有しているにもかかわらず、韓国政府が日本政府とこれに関する交渉を進めないのは違憲だと判決した。
パク所長は「日本は慰安婦の存在をずっと否定してきて、被害者の証言や関連資料が相次いで出るとすぐに1993年の河野官房長官の談話を通じて慰安婦の強制動員を認めて謝罪した」と説明した。しかし20年が過ぎるまで慰安婦への被害補償はなされなかったし、最近では「河野談話さえ修正しようとする主張がある」として日本の安倍晋三政権を狙った。彼は憲法裁判所の宣告後、韓国政府が交渉をしようという外交文書を2度も送ったが、日本政府は何の答も出さないでいると指摘した。
彼は、65年に締結した韓日請求権協定で、慰安婦の補償問題が全て解決されたものと見るという日本政府の立場に対しても逐一反論した。何より協定締結当時には慰安婦問題が議論にさえならなかったとのことだ。慰安婦問題が大きくなってきたのは90年代の被害者の証言が出てきてからだ。パク所長は「その上、韓日請求権協定は両国間の財政的・民事的債権・債務関係の解決に限定されたものだった」として「日本政府が介入した戦争犯罪にまでフタをするものではない」と強調した。さらに「68年の国連決議第2391号には、戦争犯罪および人道に反する罪の場合は控訴時効がない」と確認した。