【コラム】名声積み重ねるのに20年、失うのは5分=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.10.25 13:37
米国のエンロン(Enron)というエネルギー会社と日本の雪印乳業という乳製品企業の共通点があるとすれば、企業経営で「不足した倫理意識」により、企業が一日にして歴史の中に消えてしまったという点だ。世の中を騒がしたエンロン事件は、内部告発者によって不正会計の事実が明らかになった企業犯罪事件だ。エンロンは二重帳簿を作成して4年間で15億ドルを粉飾会計した事実が発覚し、2001年に破産した。当時だけでもエンロンは米国7大企業に挙げられるほどだったが、あっという間に歴史から消えた。
また、一時日本で国民的企業と呼ばれた乳製品企業の雪印乳業は、牛乳の集団食中毒事件について日本国民に隠ぺいしするような形で不適切に対応して社会的反感を買う結果となり、これが消費者の不買運動へとつながった。ついには売上も株価も暴落しながら結局は他社に吸収合併などされることになった。「名声を積み重ねるには20年かかるが、失うには5分もかからない。これを心から悟るならば、恐らく今とは違った行動をするだろう」という“オマハの賢人”ウォーレン・バフェット氏(投資家)の名言があまりにも胸に迫る話だ。
今、私たち大韓民国の状況はどうだろうか?残念なことに現在この地では、バフェット氏の名言をよく分かっていながらも時には法に抵触する行為、時には社会的情緒に反するモラルハザードをはじめとする非倫理的な行為に関する企業または企業家のニュースが新聞や放送のヘッドラインを飾っている。東洋グループの破たん事件だけを見てもそうだ。「こんな記事がまた出てきてはいけないのに…」という憂慮まで出るほどだ。