入社競争率が100対1…「それでも就職したほうがマシ」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.10.24 15:35
大学卒業を控えているチェさん(26)は、23日が中間テスト期間なのに一日中勉強が手につかなかった。前日の22日、サムスングループの入社試験(以下、SSAT)が不合格になったためだ。サムスンは22日午後5時40分ごろにSSATの合格者を発表した。チェさんは自分の名前が合格者名簿から抜けているのをみて、大学の友人3人と夜が明けるまで酒を飲んだ。サムスン電子ネットワーク事業部に志願したチェさんは「約9万3000人が試験を受けたと聞いて心配はしていたが、3カ月間も準備したのに不合格になるとは思わなかった」とし、「一番入りたかった会社で、一番やりたかった仕事だったのでとても残念に思う」と述べた。
同じ時間、ユンさん(26)はコンピューターのモニターばかり見ていた。ユンさんが 志願した新韓銀行が、同日午後6時ごろに書類選考の合格者を発表したからだ。新韓銀行の今年下半期の公開採用は、200人の採用に1万5000人が詰め掛け、競争率が75対1を記録した。書類選考に合格したユンさんは「銀行の初任給は4000万ウォン(約370万円)水準なので、就職準備をしている者の立場からすると“神の職場”に等しい 」と述べた。
政府レベルで起業を勧める声はこれ以上なく大きいが、肝心の大学生は起業しようなどと考えすらしない状況が深刻化している。大学生のイさん(23) は「正直言って、韓国で理工系ではなく文科系の学生がどのようにしたら起業できるというのか」とし、「起業したところでせいぜい飲食店程度しかできない。飲食店を経営するためにわざわざ大学まで行って勉強したわけではない」と述べた。