アベノミクスの狙い…「物価上がれば負債減る」(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.10.03 11:09
インフレを起こして借金を返しやすくしようという主張は、すでに世界の随所で提起されている。アベノミクスの実情もこれだ。過去の韓国もインフレによく助けられた。資本蓄積がなかった韓国は借金で事業を起こした。金利が物価上昇率より低く規制され、企業家に有利な環境が整えられた。たとえ事業に失敗しても、保有する不動産価格が上がり、再起することができた。他の国も変わらない。時々インフレ狂風が吹き、実質的な負債減少が実現したのだ。
ところが、世界の工場の中国がほとんど無限に低価格製品を供給し、かつて捨てられた土地がグローバリゼーションによって新しく開墾され、農産物の供給が拡大しながら状況が変わった。しばらくインフレのない成長を謳歌することができた。いわゆる「ゴルディロックス」時代が開かれたのだ。物価上昇がない状態で経済の高度成長が続いた。しかしこれは、借金をそのまま返さなければならない時代を意味する。好事魔多しというか。常にインフレの時はその効用を感じることができなかったが、なくなれば恋しくなる。細菌は疫病を起こすが、それがなければ食べ物の廃棄物は腐っていかない。