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福島原発周辺、被曝許容量110年分の放射能が車の中に(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.09.26 14:29
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日本福島第1原発は世界の悩みだ。一日300トンの放射能汚染水が絶えず太平洋に流れている。これを短期間で遮断する対策もない状況だ。しかし安倍晋三首相は「汚染水による影響はコントロールされている」と主張する。「完全ブロック」という言葉も繰り返している。太平洋海がすべて自分のものであるかのように、汚染水を流しながらも、不安を抱く周辺国への謝罪の言葉は聞こえない。

汚染水だけではない。福島は今でも放射能の恐怖に怯えている。村の姿も、住民の心も治癒されていなかった。中央日報取材陣が東日本大震災と福島原発事故発生から2年半を迎え、福島がどう変わったのか、原発の周辺半径約50キロ地点から原発前1キロまでの状況をチェックした。

 
12日昼、福島県浪江町二本松事務所。「帰還困難区域出入り許可証」の交付を受け、取材車両で原発の方向へ15分ほど走ると、2重で遮断されたバリケードが現れた。原発から約40キロ地点。「帰還困難区域につき通行禁止」という看板があり、5人の警備員が車両搭乗者の身分証明書と許可証をチェックした。帰還困難区域とは、年間放射線累積線量が高く、5年以上居住および出入りを禁止しているところだ。入り口から道路周辺の草は雑草となり、飲み物の自動販売機は錆びついている。

30分後に到着したのは津島スクリーン検査所。原発から約20キロ離れたここからは防護服に着替えなければ入れなかった。帽子とマスクを着用し、履き物に2重のカバーをした。手には綿の手袋の上にまたゴムの手袋を重ねる。

保護服を着用して16号国道に入るやいなや、車両に設置していた放射能測定機から警告音が鳴った。一般人の1時間あたりの放射能被曝許容基準値は約0.19マイクロシーベルト。車両内の測定機の数値はあっという間に3.55マイクロシーベルトまで上がり、わずか3分間で8.61に達した。基準値の45倍にのぼる。

原発半径10キロ内の浪江町に入ると、突然、サルが道路の周辺に現れた。歩哨の役割をしているようなサル1匹が“外部人”の登場を見て姿を消すと、すぐにボスのような大きなサル1匹が道路周辺のたばこ屋側から取材陣に向かって歩いてきた。そして突然方向を変え、民家の屋根に上がった。目につく野生のサルだけで約10匹。人を警戒する必要がなくなった野生のサルが原発周辺の民家と商店を占領したのだ。

バリケード検問所の60代の男性は「人が離れて2年半経っているので、野生動物が人間を恐れず、避けもしない」とし「検問所の同僚の車は数日前、道路で野生のイノシシと衝突して破損した」と話した。

原発から8キロほど離れた浪江町駅。駅広場前の街灯の上部が折れて地面に転がっていた。商店はあたかも爆撃を受けた地域のような雰囲気だった。時々通り過ぎる警察の車と電力会社の車だけが目についた。「松本理髪店」「佐藤酒屋」などの看板がなければ、以前ここに何があったかは分からないほどだ。一言で、廃虚となった幽霊都市だった。


福島原発周辺、被曝許容量110年分の放射能が車の中に(2)

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    福島原発周辺、被曝許容量110年分の放射能が車の中に(1)

    2013.09.26 14:29
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    福島原子力発電所から8キロメートルほど離れた浪江町のある民家。家の持ち主がここを離れて2年半が流れたせいか、カーテンが裂けて窓ガラスがなくなり、外装の板も剥がれてしまっている。
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