【時視各角】なぜ私たちは「恐怖共同体」になったのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.09.13 15:30
「サンナクチ(生タコ)は中国産」。ソウル中区のある飲食店にこのような張り紙が登場した。先日まで「国産タコ」がこの店のセールスポイントだった。日本の放射能汚染水の影響で韓国のタコが汚染したという噂が広まり、やむを得ず営業方針を変えた。福島沖に流れた汚染水が韓国の西海岸・南海岸まで流れてきたというデマから始まったのだ。福島沖の海水が海流に乗って韓国の海岸に到達するには数年かかり、国内の水産物からは異常が見つかっていないにもかかわらず、恐怖が食卓を支配する。
ある意味で恐怖は生存の盾だ。猛獣と出くわした時に感じる恐怖は逃げろという信号だ。しかし過剰恐怖は違う。集団・国家間の葛藤を起こす火種、精神の健康を脅かすストレスとなる。社会の誰かは過剰恐怖の石に当たり、致命傷を受けたりもする。